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復旧進捗状況及び首都圏のダイヤ

地震で発生した不通区間なのですが、着々に復旧が進んでいます。

今日、3/31には両毛線の桐生~小山間、常磐線の土浦~勝田間が復旧しました。水戸線の小山~友部間も4月上旬には復旧する見込みで、茨城のJR線も着実に復旧してきています。
http://www.jreast.co.jp/pdf/saikaijoukyou02.pdf

また、東北本線ですが、仙台~岩切間が既に復旧しており、仙台~岩沼が4/2に、岩切~利府と岩切~松島間が4/5に復旧するなど、仙台都市圏での復旧が目立ちます。仙台市は人口が多いので、この復旧は大きいでしょう。4月上旬には安積永盛~小牛田間がつながり、4月中旬には全線が復旧する見通しです。復旧後は救援物資の輸送がやりやすくなり、復興支援に役立つことになりそうです。

三陸地方を走る路線については3/26に山田線の盛岡~宮古間が復旧しました。4/1には大船渡線の一ノ関~大船渡間が復旧、4月中旬には釜石線も全線復旧する見込みで、三陸から東北本線・新幹線へ向かう足が確保されることになります。
http://www.jreast.co.jp/pdf/saikaijoukyou.pdf

新幹線については、山形新幹線が今日3/31に福島~新庄間で営業運転を開始しました。これにより、新潟~坂町~米沢を経由して福島・山形へ抜けるルートが確保されたことになります。東北新幹線についても一ノ関~盛岡が4/8に復旧、那須塩原~福島が4月中旬に復旧し、4月下旬には全線が復旧することになります。

第三セクター鉄道なのですが、鹿島神宮と水戸を結ぶ鹿島臨海鉄道の水戸~大洗間が4/2に復旧、4/7には大洋~鹿島サッカースタジアム、4/8に大洗~新鉾田が復旧します。大洋~新鉾田間は4/7に代行バスが運転開始することになり、水戸と鹿島の間がつながることになります。福島と宮城県の槻木を結ぶ阿武隈急行は瀬上~梁川と角田~槻木で営業運転再開の目途が立ちました。
http://www.rintetsu.co.jp/archives/1045
http://www.abukyu.co.jp/index2.php

路線の途中が原発避難区域に重なる常磐線ですが、原発避難区域と重ならない勝田~いわき間と亘理~岩沼間が4月中に復旧するとのことです。その間は調査もできない状態ということです。

一方、電力不足により運転本数が削減されている首都圏ですが、4/1から増発するところが多いです。東京メトロでは副都心線が池袋~渋谷間で折り返し運転をしていましたが、全線での運転が再開され、東武東上線・西武池袋線との直通も再開されます。それ以外の線区でもラッシュ時は通常の本数に戻る見込みです。
http://www.tokyometro.jp/emergency/23.html?width=816&height=650

東武鉄道では特急「りょうもう」「TJライナー」の運転再開や日光・鬼怒川方面へ向かうスペーシアの増発、有楽町・副都心線と東上線、半蔵門線と伊勢崎線の相互直通運転の復活が行われます。
http://www.tobu.co.jp/emergency/1513.html
http://www.tobu.co.jp/emergency/1514.html

東急では4/2から東横線・田園都市線で急行・特急などの運転を再開します。
http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/mid/oshirase/oshirase110313-2.html#n

首都圏は朝夕ラッシュ時は本数が元に戻る路線が多い一方、昼間は引き続き本数の削減が行われることになります。ですので昼間にお出かけになる際には引き続き注意が必要になります。

JR西日本が地震による部品不足で運転本数削減

地震とは関係ないと思われていたJR西日本ですが、直流電動機ブラシを製造している企業が被災したことにより、4/2から減便になるそうです。
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1175264_799.html
http://www.tetsudo.com/news/656/
http://www.kqtrain.net/a-blog/index.php?ID=2844

直流電動機ブラシは直流モーターを使っている車両を運転する際には必要な部品になります。直流モーターは古い車両に使われることが多く、結果として古い車両を多く抱えるJR西日本が最も大きなダメージを受けたことになります。

具体的な運行計画はこちらになります。
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1175266_799.html

京阪神地区では大和路快速がJR難波発着になったり、JR難波発着の快速の運休、おおさか東線が日中1時間当たり2本になる、みやこ路快速が運休になるなどの影響があります。また、臨時「くろしお」が運休になったり、特急列車の増結がなくなったりしています。
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20110325_keihanshin.pdf

福知山付近では183系を使用している特急が4両編成での運転になったり、「こうのとり」の天橋立乗り入れが中止になり福知山で気動車での接続になったりといったことが起こっています。懸念されていた国鉄色381系の引退繰り上げは現時点ではないようです。
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20110325_fukuchiyama.pdf

JR西日本の中でも特に古い車両が多い広島地区ではかなりの列車に運休が発生するようですね。
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/pdf/20110325_hiroshima.pdf

直流電動機ブラシ・直流モーターはJR西日本以外でも広く利用されていますので、JR西日本を利用しない場合でも注意が必要になります。特に「古そうなデザインの車両が多く走っている」とか、「この車両何十年も走っているような…」といった路線は運休の可能性があるとみていいでしょう。既に近鉄が6月ごろから営業運転に支障が出るという発表をしています。
http://www.kintetsu.jp/news/wfiles/20110324.pdf

それ以外にも、JR東日本も5月以降の運行に影響が出る可能性があると発表していますし、東武や東京メトロもしばらく在庫はあるとしているものの減便の可能性が出ているとのことです。それ以外の各鉄道の状況についても以下のページが参考になるかと思います。
http://www.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/96b0fa7a921de0ceaf8d2c88e4694a5d/

地震による直接被害・停電以外の理由による減便がでるかどうかは今回被災した車両部品メーカー以外での増産・調達体制が整うかどうか次第と言えそうです。今後の部品調達の動向を見守っていきたいですね。

東北新幹線が4/20をめどに復旧へ

現在那須塩原~盛岡間が運休している東北新幹線ですが、4/20を目途に全線復旧するとのことです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110324-00000010-mai-soci

東北新幹線は現在、東京~那須塩原間と盛岡~新青森間が運転を再開しており、来月上旬には那須塩原~福島間の復旧、さらには福島~新庄を走る山形新幹線の復旧を目指しているとのことです。東北新幹線が全線復旧することで東京~仙台・盛岡・青森方面のアクセスが容易になり、ボランティア輸送や被災者の避難に貢献することが考えられます。また、東北地方の大動脈である東北新幹線が動くことで、復興への大きな足掛かりになります。

とはいえ、仙台の新幹線総合車両センターが大きな被害を受けていること、本線でも大きな損傷があることなどから、当分は本数の削減や徐行運転が続くと考えられます。完全な復旧はまだまだといったところでしょう。それでも、新幹線復旧により首都圏と東北を結ぶ足は大幅に改善されるものと思われます。

一方で在来線の復旧も残っています。3/26に磐越西線が復旧し、東武~会津鉄道~磐越西線ルートによる東京~郡山のアクセスルートが確保されます。さらに、被害の大きかった仙台近郊でも3/28に仙石線のあおば通~小鶴新田が復旧し、東北本線の仙台~岩切間も3月中に復旧する見通しです。さらに4月上旬には東北本線が岩沼~利府間で、仙山線が仙台~愛子間で復旧するとのことです。茨城でも、常磐線の土浦~勝田間が4月上旬に復旧し、東京と水戸が鉄道で結ばれることになります。
http://www.jreast.co.jp/pdf/saikaijoukyou.pdf
http://www.jreast.co.jp/pdf/saikaijoukyou02.pdf

その一方被害の大きい路線も残っていますので、新幹線復旧後も在来線の復旧作業が続いていくことでしょう。

新幹線復旧と救援物資輸送

先の地震で運転休止となっていた東北・山形・秋田新幹線なのですが、18日に盛岡~秋田で運転を再開いたしました。
http://www.asahi.com/travel/rail/news/TKY201103180430.html

それにともない、田沢湖線在来線列車のほか盛岡~秋田を結ぶ「こまち」が4往復運転されることになります。秋田から在来線に乗り継ぎ新潟経由で東京~盛岡を結ぶルートができたことになります。
http://www.jr-morioka.com/pdf/news/pdf_1300347224_2.pdf

なお、秋田で乗り継げる「あけぼの」は24日まで運休とのこと。25日以降はまだ未定ですが、「こまち」~「あけぼの」乗り継ぎルートができれば輸送力増強になるかとおもうので、復旧を望みたいところです。なお、「日本海」は既に運転しているとのことです。避難するのであれば停電のリスクがある首都圏よりもリスクの少ない関西ということなのでしょうか。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2011/20110318121230.asp

さらに、東北新幹線の盛岡~新青森も23日に復旧するとのことです。これにより、いわて沼宮内~七戸十和田から新青森を経由して東京・大阪方面に抜けるルートが出来上がることになります。
http://www.asahi.com/travel/rail/news/TKY201103180363.html

また、一方救援物資輸送の役割を担うJR貨物の貨物列車。輸送費用を当分の間無料にするとの発表がありました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110317/dst11031721440130-n1.htm

羽越本線・青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道を経由するルートが復旧したことにより、これらの線区を経由して盛岡まで輸送するルートが確立しました。一番列車は根岸→盛岡貨物ターミナルを結ぶ燃料輸送列車で、18日に根岸駅を出発し19日の夜遅く盛岡貨物ターミナルに到着する予定です。在来線区間の復旧の進捗によってルートが変更になるでしょうが、被災地救援のための貨物列車はしばらく走ることになるでしょう。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110318/t10014771571000.html

三陸鉄道が一部区間で再開。

今回の地震で大きな被害を受けた三陸鉄道が今日一部区間で再開したそうです。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst110316173...

今回再開したのは北リアス線の陸中野田~久慈間。「がんばろう!さんりく」と書かれたヘッドマークを付けての運転再開になります。

今回は復興支援列車として3往復が運転されます。22日までは運賃が無料になるとのことです。
http://bit.ly/hfN7SK

経営の厳しい第三セクター鉄道ということもあり、今回の地震でこのまま廃線になるのではという懸念もあった中、このような形で一部区間で復旧したというのは大きいですね。一日も早い全線の復旧を願いたいところです。

E1系E4系「Max」が5年後に引退へ

「Max」の愛称で親しまれてきた東北・上越新幹線の全車2階建て車両、E1・E4系が5年後を目途に姿を消すとのことです。
http://mainichi.jp/flash/news/20110309k0000e040071000c.html

E1系は1994年7月にデビューし、おもに通勤時間帯の着席需要に対応した車両として活躍しました。E1系は12両編成固定だったのですが、8両編成で混雑時は16両編成にできるE4系が1997年12月にデビューし、1634人の定員を確保できる列車となりました。全車2階建て車両ということでその大きな姿が利用者に強いインパクトを与え、自由席2階は3+3列シートになるなど、かなり特徴的な車両として活躍してきました。

しかし、E5系の登場で300km/h運転、将来的には320km/h運転が開始されること、E2系も275km/h運転が可能であることなどから、240km/hが最高速度である「Max」はダイヤ作成時の障害になってきました。このため5年以内に引退ということになりました。

私もこの車両は何度か使ったことがあります。ただ、ほとんどが自由席でしたが。自由席に乗る際に最初は3+3の座席に座っていたのですが、3+2の通常座席が自由席になることも多く、その場合はそちらを狙う機会が増えてきましたね。

2階建て新幹線「Max」、ありがとうございました!

京阪が5/28にダイヤ変更

淀駅の京都方面行きホームの高架化が完了するのに伴い、京阪が5/28にダイヤ変更を行います。
http://www.keihan.co.jp/news/data_h23/2011-03-01-3.pdf

昼間時は淀屋橋~出町柳間の特急が1時間当たり4本から6本に増発され、淀屋橋~樟葉間の急行が1時間当たり2本設定されます。その一方で中之島~出町柳を走る快速急行や区間急行が削減されることになり、中之島線直通は準急・普通中心の体制となります。

夕ラッシュ時以降は快速特急・快速急行の特急(淀屋橋発着)への変更や樟葉→淀屋橋間の急行新設、区間急行などの削減が行われます。朝ラッシュ時にも一部手直しがあるようです。

全体的に長距離利用に適した特急・急行は淀屋橋発着を基本とし、沿線各地からの利便性の高い準急と普通は中之島線直通を基本とし一部淀屋橋発着とするとする形になりますね。とはいえ京橋で特急と中之島線系統が接続しますので、枚方市以北から中之島方面への利便性は損なわれないことになります。

快速急行は中之島線のプロモーション用種別のような位置づけでしたので、今回の改正でプロモーション期間終了ということでしょうか。3000系に余裕が出ますが、こちらは淀屋橋~出町柳特急の増発に回されることになりそうです。特急が1時間当たり2本ロングシートになるというのもサービスダウンですし、かといって3000系や特急用車両を増やす気配もないため、今回の措置はいいのかもしれません。

快速急行・区間急行が大幅削減になるなど、全体的に減量ダイヤという印象があります。また、中之島よりも淀屋橋方面への利便性を考慮したダイヤになりそうです。果たしてこのダイヤ変更が吉と出るか凶と出るか…。