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今日限りで三木鉄道と島原鉄道の南半分が廃止になります

 今日限りで三木鉄道と島原鉄道の島原外港~加津佐間が廃止となります。

三木鉄道
三木鉄道


 三木鉄道は加古川線の厄神と三木を結ぶ路線です。もともと三木市内で最初に開業した路線なのですが、神戸と直結する神戸電鉄線が開業したことにより、乗客が減っていきました。戦前は私鉄路線で戦争中に国鉄となりその後第三セクター化され三木鉄道となった路線で、車両数を極限まで抑えるなどの合理化を進めていました。そんな中、三木市長選挙で三木鉄道の今後が争われ、廃止賛成派が当選したことにより、一気に廃止へと向かうことになりました。
 神戸中心部へは神戸電鉄の方が圧倒的に利便性が高く、厄神→加古川と経由して新快速に乗るよりも自動車で西明石or明石まで出て駅前駐車場に停めた方が方が手っ取り早い上に新幹線も利用できるという状況では、三木鉄道が活性化する要因は少なかったでしょう。このあたりが神戸電鉄を利用する人や新快速に乗る人も利用しやすい(あまり迂回にならない)北条鉄道との差になったものと考えられます。
 既に三木鉄道のオフィシャルページは消去されているようですし、Google Mapで「三木駅」を検索しても三木鉄道ではなく神戸電鉄の三木駅に行ってしまいます。
 廃止後はバスが走行しますが、神戸電鉄恵比須駅まで乗り入れることで、鉄道時代よりも利便性が高くなります。三木鉄道沿線から神戸中心部への利便性が圧倒的に高くなるわけです。鉄道では三木駅から先は線路を敷設しないと行けない(DMVができれば別ですが)訳ですから、バスの方がこの地域には適しているといえるでしょう。

参考ページ:
wikipedia 三木鉄道三木線

最終日の模様について記載したブログ:
おっきーの○鉄日記 さよなら三木鉄道5

島原鉄道

島原鉄道

 島原鉄道は諫早~島原外港~加津佐を走る路線です。今回は島原外港~加津佐間が廃線となります。島原鉄道はその名の通り島原半島を海沿いに走る路線で、島原半島を半周以上します。しかし、その特性からどうしても終点付近では諫早駅からバスを利用した方が速くなってしまう上に、諫早以外では他の鉄道線と接続しておらず諫早を離れるほどどうしても乗客が少なくなってしまうという問題がありました。
 この路線では旧型気動車の生き残りとして知られていた「キハ20」も今日を以て運転終了となります。最後には2両が国鉄標準色となり、平日は島原~南島原間を、土休日は全線を2両編成で走行していました。それ以外にも島原鉄道標準色やトロッコ列車に合わせた色の車両などのバリエーションがありました。

島原鉄道キハ20

 キハ20は元々国鉄→JRの車両で、それを島原鉄道が譲り受けたり自前で新造したりしたものですが、既に本家のJRでは山岳路線用のキハ52のみが現存しており、平坦路線用でエンジンが1台しかないキハ20の存在はかなり貴重なものとなっていました。

 今後、島原鉄道は諫早~島原外港が残ることになります。この区間は乗客もそこそこおり、以前よりも合理的な経営が期待されます。

関連ページ:
島原鉄道公式ページ

最終日の模様について記載したブログ:
全国鉄道乗車の駅撮り撮影旅 島原鉄道南線最終日 キハ20形最終運転 携帯速報☆ その13 加津佐駅最終出発列車」(それ以外にも最終日の模様がその1~その13まであります)

大井町線急行乗車

 今日は早朝に大井町線の急行に乗車しました。
大井町線急行用として投入された新型車両「6000系」

 大井町線急行には新型車両「6000系」が新規に投入され、二子玉川~大井町間で途中自由が丘・大岡山・旗の台に停車します。今回は大井町から二子玉川まで一旦乗車し、その後旗の台まで折り返しました。
 6000系の車内はごくごく普通の通勤型車両です。ですが、大井町線仕様車として前面デザインと塗装が変更されています。本来ならば5000系の別バージョンでもよかったのですが、大井町ルートを強くアピールするためにあえて別の車両としたのでしょう。

 今回は見た限り4編成が運用に入っていたのですが、うちトップナンバー編成には特製のヘッドマークがついていました。しかも上下デザインが別です。ここでは大井町寄りに上げられたヘッドマークを上げます。二子玉川寄りのものは上の写真についています。
大井町線急行運転開始記念ヘッドマーク。これは大井町寄りに掲げられたもので、新旧6000系が描かれている。

 途中二子玉川方面は旗の台のみ、大井町方面は上野毛と旗の台(ただし上野毛はラッシュ時のみ使用)で追い越しを行います。ですが、駅間隔が短いことやもともと各駅停車の数が多いこともあり、思ったより速く走れません。今後等々力を地下化して上下線両方に追い越し線を設ける予定なのですが、反対運動も多くいつできるかわからない状況になっています。

 とはいえ、二子玉川~大井町が6分短縮になったことが強くアピールされています。
6000系第5編成に描かれた大井町線急行のアピール広告。


 今回の大井町線急行は行き先によって恩恵を受ける人と受けない人が出てくると考えられます。田園都市線~半蔵門線で直通で行ける渋谷・大手町方面は従来の三軒茶屋経由のルートが使用されるでしょう。一方で、品川・新橋・銀座・日比谷あたりだと選択肢が増えてきそうです。今回の開業では、
○田園都市線渋谷方面と半蔵門線の混雑緩和
○田園都市線沿線から山手線渋谷~品川~上野利用客の大井町経由への転移
○表参道で銀座線に乗り換え新橋・銀座へ向かっていた旅客の自由が丘乗り換え東横線→日比谷線、大岡山乗り換え三田線、大井町乗り換え京浜東北線への転移
○青山一丁目で大江戸線に乗り換え六本木・麻布十番・大門(浜松町)へ向かっていた旅客の自由が丘乗り換え東横線→日比谷線、大岡山乗り換え南北線、大井町乗り換え京浜東北線への転移
が考えられます。

 ただ、問題なのは渋谷・表参道・青山一丁目などでの一回の乗り換えで済んでいたのが二子玉川・大井町の2回の乗り換えになってしまうことでしょう。ここに抵抗感がある人は従来通りのルートをとることになり、さほどの緩和は見込めないかもしれません。

 大井町線は今後溝の口への延長が行われることになっています。こうなると溝の口駅利用客や南武線沿線の乗客が大井町線ルートを使用できることになり、さらなる効果が生み出せそうです。

関連ブログ
「煩悩架空鉄道:大井町線急行、発車!」http://kaipan200691.blog50.fc2.com/blog-entry-35.html
「ターミナル・梅田駅10号線はみ出しホーム:ノロノロ急行」http://hankyutokkyu.seesaa.net/article/91362081.html

東京時刻表2008年4月号

 東京時刻表を買ってきました。2006年9月号以来なので、一年半以上同じ時刻表を使い続けたことになります。もちろんその間に何度もダイヤ改正が入っていたのですが、他の時刻表でも間に合っていたのでそのままにしていました。今回は小田急という身近な路線がダイヤ改正したことや新規開業路線があることから、久々の購入となりました。

 小田急や大井町線の時刻は時刻表を事前に入手していたのでわかっていたのですが、今回特に見てみたかったのは新規開業路線である日暮里・舎人ライナーと横浜市営地下鉄グリーンラインです。両方とも何の変哲もない各駅停車だけの短距離路線なのですが。両線の開業が特集でも上げられています。
 一応こちらに時刻表のページがあるんですけどね。
日暮里・舎人ライナー:http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/nippori_toneri/timetable/index.html
横浜市営地下鉄:http://www.city.yokohama.jp/me/koutuu/sub/rosen.html

 日暮里・舎人ライナーはやけに後のページにあります。全線通しの列車のほか、車庫がある関係で舎人公園発着の列車も散見されます。あと、見沼代親水公園発の一番列車の時刻が遅いような気がします。都区内なんだし、新幹線や飛行機の初便に間に合う列車があってもよさそうです。平日日中は7-8分間隔、土休日は10分間隔で走ります。朝夕ラッシュ時は若干間隔が狭くなっているものの、さほど多くは走っていないようです。今後の乗客動向や開発状況に応じて増発が行われるのでしょう。

 グリーンラインは従来からの路線であるブルーラインと同じページにあります。一路線ごとにまとまっておらず短距離なのに何ページにもまたがっているので見にくいです。上で示した駅の時刻表の方がよっぽど見やすいです。あと、なぜか同じ列車番号の列車がいくつもあります。運用番号をそのまま載せたのでしょう。こちらも日中は7-8分間隔、夕ラッシュ時は6分間隔、朝ラッシュ時は4分間隔で走っています。車庫が中山の隣の川和町であるせいか、途中駅折り返しの便は無いです。今後中山から先に延長すると川和町発着の系統もできるのでしょうが。

TJライナー撮影

 昨日は東武東上線に向かい、6月から運転開始予定のTJライナーを撮影しに行きました。昨日は試乗会とイベントが開催され、その絡みでTJライナーの車両を使った臨時列車が運転されたのですが、事前応募していなかったので臨時列車の撮影だけになります。池袋に入線したTJライナーの車両です。
TJライナー用の車両、50090系
 東武東上線では伊勢崎・日光線と異なり、料金が必要な列車が走っておらず、またこのTJライナーも夕ラッシュ時のみ料金を取ることが想定されているため、通常の通勤型車両である50000系をベースにした4ドア車両であり、車内もライナー使用時以外はロングシートになる構造になっています。
TJライナー側面と車内
 この臨時列車は2本池袋~森林公園間を走行しました。
 終点の森林公園到着時の画像がこちらです。
TJライナー、森林公園到着

この後、私は行っていませんが、TJライナー愛称記念イベントが行われました。実際に行かれた方のレポートはこちらになります。:
「○○撮ったどぉ~!!:東武・森林公園区撮影会」http://wind.ap.teacup.com/yukichi/91.html
「melonpanのつぶやき:東武東上線車両撮影会に行く」http://hello.ap.teacup.com/melonpan/1853.html
「鉄分サプリ:東武、「TJライナー」愛称決定イベントに参加してきました」http://sukeru-kumi.cocolog-nifty.com/tetsubun/2008/03/tj_48dd.html

森林公園から先に行く列車にこの後乗車したのですが、そこから50000系車両が5編成並んでいるのが見えました。
TJライナーの活躍はもうすぐです。運転開始した時に乗ってみたいです。

停車駅表示板にも予告が

北総鉄道~成田新高速鉄道開業に向けて~

 今日は所用で北総鉄道沿線に行ってきました。ついでに北総線経由で東京都成田空港を結ぶ成田新高速鉄道開業に向けて北総線改良がどう進んでいるかを見てきました。
北総線を走る北総7500形。この車両も成田空港へ乗り入れるのでしょうか。

 北総線は現在ラッシュ時にのみ急行・特急が走り、昼間や土休日は普通列車のみが20分おきに走るだけの路線になっています。当然、現行の設備はこれに合わせています。
 これでは成田新高速鉄道に対応できません。成田新高速鉄道開業後はスカイライナーや空港特急が北総線内を130km/hで走るようになります。印旛日本医大より先の新線区間では160km/hで走る予定です。この合間を縫って普通列車が走る予定になっています。このため、北総線の改良が必要になるわけです。
出典:「wikipedia 京成成田新高速鉄道線

 まず、新鎌ケ谷駅が追い越し可能な構造に改良されました。これにより、上下のホームが今まで一つだったのが分かれるようになりました。もともとこの駅は今までのホームとは別のホームが以前から用意されており、これを活用した形となります。
ホームが増設された新鎌ケ谷駅


 また、北総線が開業した時の終点だった小室駅も上下線のホームを分離する工事が進められています。また、今まで北寄りにカーブして駅に入っていたのが直線で入るようになり、通過列車が高速で通過できるようになります。いよいよ新しいホームが形になってきました。このホームが使用開始になる日も近いでしょう。
姿を現した小室駅上りホーム



 また、写真は撮っていませんが東松戸駅も同様の工事をしているようです。こちらが完成するのはまだまだ先のようです。

 現在の終点である印旛日本医大駅の先では延長工事が進められています。印旛日本医大駅の少し先には折り返し用の線路と成田空港へ向かう本線が形になってきています。あとは本線のレールを載せるだけです。
印旛日本医大駅の先にある折り返し線。横には成田空港へ向かう本線の路盤が見えます。

 その先では写真には写っていませんが、工事用の機械が肉眼で確認できました。これを見ると成田空港への延長が近いことを感じさせます。

 北総線の成田空港開業、すなわち成田新高速鉄道はずいぶん先のことだと思っていたものです。しかしこうやって形になることで開業が近いことを感じさせます。

 成田新高速鉄道の進捗状況に関しては「習志野原今昔物語」が詳しいです。「成田新高速関連コーナー」に、着工前から2007年末の成田新高速鉄道の建設進捗状況がまとめられています。

大井町線急行運転開始ダイヤ

 昨日東急の新しい時刻表が無料配布されていたので、もらってきた。3/28に大井町線に急行の運転が開始されるとのことからだ。
 大井町線は急行運転開始とともに上野毛(大井町方面のみ)と旗の台に追い越し線が設けられる。旗の台の追い越し線は常時使われるが、上野毛の追い越し線は朝ラッシュ時のみ使われるようだ。
 上野毛で二子玉川方面の列車は追い越しができないことから、朝の二子玉川方面のダイヤが組みづらいのではという懸念があったが、なんとか組めているようだ。しかし、二子玉川で急行と各駅停車が2分差まで縮まっているスジもあり、溝の口まで延ばしたときにちゃんとダイヤになるか不安な部分もある。
 土休日に運転している大井町線~田園都市線直通の急行は残る。しかも大井町線内でも急行運転がおこなわれるようになる。平日にも鷺沼行きの急行が新設される。
 
 今回のダイヤ改正では田園都市線・こどもの国線でも変更が行われる。田園都市線では中央林間始発の準急が1本新設される。停車駅案内では準急は全列車長津田発のようだが。

ダイヤ改正ツアーその3~3/15 なはあかつき・おおさか東線・地下鉄直通ロマンスカーMSE~

その2より続く

なは・あかつき

 引き続き「あかつき・なは」に乗車中です。岡山に到着するあたりで起床。寝台列車に乗るといつもだったら到着間近になって起きるものなのだが、廃止間近の列車になるとなぜかほとんど寝ずに起きてしまう。とはいっても5時間ほど睡眠は取っているのだが。
 この後はひたすら姫路→三宮→大阪→新大阪→京都と関西近郊区間を移動する。早朝ではあるが撮影する人が多い。私もソロ個室にいたりB寝台の通路側にいたりレガートシートにあるミニロビーに行ったりとあたふたしていた。大阪では銀河との顔合わせも。
 大阪を過ぎると「なは」「あかつき」の説明が放送で流れてきた。「なは」は山陽特急全盛期の昼行特急列車としてスタートし、山陽新幹線開業時に関西と鹿児島を結ぶ寝台列車に変わったという歴史を持つ。また、「あかつき」は朝鮮半島の特急列車として現在東海道新幹線の愛称となっている「ひかり」「のぞみ」とともに活躍、戦後は東京と大阪を結ぶ寝台急行列車として「銀河」とともに活躍した。東海道新幹線開業後は関西と九州を結ぶ列車として活躍するようになった。

 そして京都に到着。

京都ではあかつきの行き先が長崎になっていた。機関車の先頭に行こうとするが、やはり混雑しておりさほどの写真は撮れなかった。
2011年には九州新幹線の博多~新八代が開業予定で、新大阪と鹿児島中央の直通列車が走るようになる。また、長崎への新幹線や大分へのGCT直通の構想もあり、新大阪と九州各地を結ぶ新幹線は今後充実してくることが考えられる。それを考えると「なは」「あかつき」「彗星」に積極的に投資し、直通の鉄道旅客の実績を積んで九州新幹線、特に長崎ルートにつなげて欲しかったかなという気持ちはある。



京都から近鉄で奈良へ、そして奈良交通バスでJR奈良へ移動する。ここからは関西本線とおおさか東線・JR東西線を直通する「直通快速」という列車に乗車する。車両は223系だ。


今まで207系のみが走っていたJR東西線に223系が新たに加わった。JR東西線線内には追い越し線がないし、列車通過の際の列車風の問題もあるので、各駅に停車する。
また、おおさか東線内はノンストップで移動する。高井田中央に止めて大阪本町や臨海部への利便性を向上してもよかったんだけど。その代り放出は通過でもよかったかな。

現在は一日4往復と直通の本数は少ない。大和路線に使える223系の数が少ないからかな。今後大和路快速も223系に徐々に置き換わり、それに伴って直通快速の本数も増えると考えられる。尼崎に到着後は御幣島まで折り返し、ここで直通快速を撮影、その後バスで野田阪神→地下鉄で高井田と移動する。地下鉄の「高井田」と連絡するJRの駅は「高井田」ではなく「高井田中央」となる。


おおさか東線は学研都市線放出と大和路線久宝寺を結ぶ路線となっている。途中駅は高井田中央・JR河内永和・JR俊徳道・JR長瀬・新加美となっている。線内の各駅停車は201系で運転する。将来的には新大阪まで延び、連絡各線と新幹線を結ぶ路線として活躍する予定だ。
線内列車には開業記念のヘッドマークが付いていた。また、開業記念の入場券も販売されていた。




おおさか東線乗車後はSNS上で知り合った大阪在住の方と交流しつつ新大阪へ移動。新大阪からは新幹線で東京へ移動する。やはり3/15に運転開始した地下鉄=小田急直通ロマンスカー「MSE」に乗車するからだ。

小田急ロマンスカー自体は以前から新宿と箱根湯本を結んでいた。今回から新たに地下鉄千代田線に直通する仲間が加わった。

車内は木目調となっており落ち着いた雰囲気を演出しており、「特急列車」そのものである。このような列車が実際に地下鉄の中を走っているのである。千代田線内には追い越しのできる駅がないが、それでも遅さを感じさせない印象があった。今までは山手線の西側からは利便性が高かったが、今後は山手線の東側からも特急を利用できるようになり、着席サービスは大幅に向上する。
また、成城学園前にも停車するようになり、近距離からの着席需要にも応えられるようになった。

この列車は本厚木行きなので、本厚木で下車する。平日は大手町始発で本来の目的である「通勤客の着席」に使用されるほか、土休日は箱根湯本直通の列車が走ったり、霞が関から有楽町線に入り新木場へ向かう列車も不定期で設定される。

長かったダイヤ改正ツアーもここで終了。この後は家に戻るだけだ。

ダイヤ改正ツアーその2~3/14 銀河・500系のぞみ・島原鉄道・なはあかつき~

その1から続く


急行銀河は引き続き東海道本線を走り続けます。起きた際に向かい側の客が「楽だけどスーツがよれよれになる」との感想。やはりこのあたりに夜行列車のビジネス利用の限界があったのかも。新幹線や飛行機が運航しない時間に走っているとはいえ、列車のスペースではどうしても狭くなってしまい、スーツをきれいに掛けるスペースが確保しづらいというのが問題だったのかもしれません。風呂も設置しづらい(夢空間は走らせるのにかなり苦労したらしいです)わけですからホテルでの宿泊に比べてどうしても汚らしくなってしまうわけですし。

 やがて下車駅である新大阪駅に到着。銀河自体は大阪駅まで走るのですが、500系のぞみへの乗り継ぎ時間があるのでここでお別れです。以前利用していたときも京都で乗降していたので、大阪までは一度も行かなかったことになります。
 ちなみに、上りサンライズがなんとか大阪に停車するので上り「銀河」の代替は利くのですが、下りに関しては代替がききません。また、京都も不停車となります。瀬戸と出雲を分離して走行距離の短い瀬戸の方で代替するということも可能だったのではないでしょうか。

 その後、後に乗車する「なは・あかつき」を撮影。ですが、この列車が遅れていたためにこの後乗る500系のぞみへの乗り継ぎ時間が大幅に短くなるというアクシデントが。急いで新幹線ホームへ向かいます。事前に切符を受け取っててよかった…

これのおかげで500系のぞみに乗り遅れそうになりました…

 さて、500系「のぞみ501号」への乗車です。

新大阪では急いでいたので、左のような写真しかありません。ですが、博多駅では先頭部の写真も撮れました。とりあえず、この2つで500系車両の特徴はわかるでしょう。500系は日本で初めて300km/hを実現した車両です。筒状の車体が特徴でしたが、車内が狭いことや東海道区間での高速化ができないこともあり、N700系に置き換えが進んでいます。

 ダイヤ改正後は500系の東京直通のぞみは2往復になりました。また、この新大阪始発の「のぞみ501号」も、名古屋延長の上N700系に置き換えられています。

 博多からはリレーつばめで大牟田へ移動、その後三池港から高速船で島原へ移動します。





 高速船を降りた後、最寄り駅の島原外港から島原鉄道に乗車です。島原鉄道は3/15のダイヤ改正の対象ではありませんが、島原外港~加津佐が3/31付で廃止となってしまいます。


島原鉄道では左のような車両が現在主力です。また、右の写真がもうすぐ廃止になる加津佐駅です。
島原鉄道は島原半島を半周以上する路線なので、加津佐へはどうしても遠回りになってしまいます。
平日にもかかわらず、車内は鉄な方ばかり。あかつきとセットの人が多いのでしょうか。私もそうですが…



加津佐まで一旦行ったあと、折り返して南島原へ向かいます。南島原ではこんな車両が。

キハ20

国鉄色に変更されたキハ20です。今回リバイバル塗装され、この日は2両で走っていました。
車内はレトロそのものです。一応乗務員が開閉のロックを操作するのですが、実際の乗降は手でドアを開閉します。
この車両は長らく島原鉄道の主力として走り続け、いろいろなバリエーションがあります。
ですが、3/31を以て廃車となります。個人的には保存してほしいのですが…。




 いったん諫早へ行ったあと、記念乗車券が欲しくなり本諫早へ向かい購入、その後諫早へ戻り白いかもめで長崎へ向かいます。

 白いかもめはこのときが初ですが、車内のシートは革張りになっておりかなりふかふかして快適です。このようなシートがあちこちに広まればと思うのですが。

 そうこうしているうちに長崎に到着です。長崎駅はあかつきが引退ということでお祭りムードです。ブルートレインの引退のときは大抵このように大都市側よりも行き先側の方が盛り上がります。「銀河」の場合は例外で、東京~大阪という流動数の多い区間を運転しており利用した客も多いことから東京でも大幅に盛り上がっていましたが。

駅のコーヒーショップでは記念ラテを販売していたり、駅弁屋では記念弁当を販売していたりと盛況でした。また、駅前広場では記念行事が盛大に行われており、「あかつき」の出発の際にはホーム上で演奏が行われたりしていました。


そして長崎から「あかつき」に乗車です。

今回乗車するのは一人用個室の「ソロ」です。実はあかつきは北斗星並に車両のバリエーションが多く、座席車の「レガートシート」、二人用個室の「ツイン」、ツインを基本一人用にしつつ二人での利用も可能にした「シングルツイン」、A寝台個室の「シングルデラックス」と様々です。ですが、このような個室を多く用意しても車両自体が古いことや速度が遅いことで利用者は思ったより戻りませんでした。


このソロは狭い割にかなり快適で、これでいい時間帯に走っていれば…。これを強くアピールしていれば…。などと考えてしまいました。足を延ばしつつ車窓を眺めることができるし、キーロックでドアはきちんと閉まるしで…

あかつき車内では乗車記念証ももらえました。門司車掌区特製のもので、「あかつき」に関する様々な写真が盛り込まれています。



鳥栖では「なは」との併結です。後に「なは」をつなげるのですが、つなげる側には多くの人が集まっていました。

 連結と言っても機関車が引っ張る車両同士をつなげるわけですから、簡単にはつなげられません。通常の電車であれば先に到着した列車に後から来た列車をつなげて終了するわけなのですが、この列車の場合、一旦「なは」が到着後機関車を切り離し、その後「あかつき」が入線、そして「あかつき」が引上線に進んでその後バックして「なは」につながるわけです。面倒ですが、そうしないと「なは」の機関車が「なは」と「あかつき」の間に取り残されてしまうのです。

 連結された「なは」は5両編成と短いです。しかもうち1両は電源を供給するための専用車両ですから、実質乗客が乗れるのは4両のみです。下り「なは」が京都や新大阪を出た後でも、最終の「のぞみ」に乗車すれば夜遅くなってしまうとはいえ熊本にたどり着けるのですから、乗客が少なくなるのは当然の流れと言えるでしょう。

 その後、門司・下関で機関車を交換します。

山陽本線から九州へ向かう寝台列車は、九州側がED76、関門トンネル区間がEF81、本州側がEF66という機関車に引っ張られます。九州は交流、本州は直流なので機関車を門司・下関で交換する必要が出てくるわけです。




下関を過ぎると日付も変わり、寝る人も増えてきます。私もこのあたりで就寝となります。

その3

ダイヤ改正ツアーその1~3/13 急行箱根湯本行、北斗星、急行銀河~

ダイヤ改正ツアーに行ってきました。第一弾は3/13です。

この日は小田急の急行箱根湯本行に乗車。
小田急線は新宿~小田原間を運転していますが、小田原から箱根登山鉄道へ乗り入れができるようになっており、箱根湯本まで直通列車が走っています。直通列車の体系は年々変化しており、3/14までは新宿発の急行と相模大野始発の急行が交互に走るシステムになっていました。しかし、急行を全区間10両運転することになり、新松田~箱根湯本に各駅停車を設定し急行は新宿~小田原の運転を原則とするように変更しました。



箱根登山鉄道関連では、風祭駅で前1両しかドアが開かなかったのも解消されました。

風祭駅では、左写真のように係員が貼りついてドアを手動で開閉する姿が見られました。箱根湯本駅のホームでは「風祭駅下車」の張り紙がされ注意が喚起されていました。風祭駅のホームを4両編成対応にすることでこのような状態は解消されることになりました。



箱根登山の後は小田原から「踊り子」に乗車、東京駅からは京浜東北線に乗り上野駅へ移動します。ここで「北斗星」の撮影です。

「北斗星」はブルートレインを代表する存在として上野~札幌を走ってきましたが、北海道新幹線の工事がおこなわれることになり、今まで2往復だった列車を1往復にまとめることになりました。その際、B個室寝台車とロビーはJR北海道担当、食堂車とA・B寝台車はJR東日本担当といったように混成の編成に組み直されました。このため、JR北海道の食堂車や全室ロビーカーが今回姿を消すことになりました。


「北斗星」という列車自体は存続するとはいえ、車両バリエーションという観点から見ると列車愛称そのものが消滅する「銀河」や「なは・あかつき」よりも大きな損失となります。特に全室ロビーカーの消滅は、「列車での移動を楽しむ」という「北斗星」のコンセプトを大幅に縮小させるもののように感じます。

その後東京駅へ移動します。まずは「銀河」の記念弁当を駅の売店で購入しました。

さよなら「銀河」記念弁当

その後、10番線ホームでの記念サボの行列に並び、記念サボを購入しました。このサボはヘッドマークや行き先表示が裏に記載されており、3枚構成になっています。

さよなら「銀河」記念サボ

そして「銀河」が入線します。このときテレビ局の取材も来ておりました。

「銀河」については、書くことも多いのでまた別の機会にブログに書こうかなと思っています。「銀河」は新幹線の運転しない時間帯を埋める目的で東京~大阪間を長年にわたって結んだ列車でした。私も東京~京都を移動する際に何回か乗ったことがあります。
特に単身赴任のサラリーマンなどには重宝する列車で、最後まで実用的な「夜行列車」の姿を色濃く残した列車であったと言えるでしょう。





この日の銀河にはA寝台車にこんなのが貼り付けられていました。かなりうまく機関車がつくられています。乗客がスーツ姿なのもこの列車の性格をよくあらわしているといえるでしょう。新幹線と新幹線の間を埋める実用的な列車だっただけに、このように復活する日がやってくるのを私も心待ちにしております。





この日はこの急行「銀河」に新大阪まで乗車します。大阪まで乗れないのが心残りなのですが…。


今日の宿はこのB寝台車でした。この形の寝台車は古くからある形態で、4人が一つのボックスに向かい合わせで寝る形になっています。

B寝台の上段を確保したのですが、このときは向かい側の寝台がオークションでの転売だったか切符のコレクションだったかで乗客が乗車しておりませんでした。そのため、下段に降りて向かい側の客と雑談しておりました。その中で「夜行バスは寝られない。やはりこの形が一番楽。」という話が出ており、このような列車はぜひ選択肢として残してほしかったかなと思いました。



途中の停車駅では撮影客が非常に多くいました。実際に寝たのは熱海を過ぎたあたりかな。

その2に続く

「さよならゆとり踊り子号」乗車

 今日は「さよならゆとり踊り子号」に乗車してきました。この「さよならゆとり踊り子号」はお座敷列車「ゆとり」の引退記念列車となります。お座敷列車「ゆとり」は「サロンエクスプレス東京」として1983年にデビュー、団体輸送に特化した「ジョイフルトレイン」の代表的存在として活躍してきました。サロンエクスプレス東京時代は個室中心だったのですが、後にお座敷仕様に変更され名前も「ゆとり」に変更されました。


 この列車がこの2008年3月をもって引退とのことで、今回乗車。「サロンエクスプレス東京」時代に走行したことのある「踊り子」として引退運転を行うこととなりました。

 まず品川駅へ向かい、行きの列車を撮影。牽引機関車機関車は「サロンエクスプレス東京」とともに首都圏の団体輸送を支えてきた「スーパーエクスプレスレインボー」(といっても客車自体はとっくの昔になくなっています)用に塗装変更されたEF65 1118号機でした。



撮影後、新幹線で熱海へ移動し熱海到着を待ち構えます。


 「さよならゆとり踊り子号」は熱海から乗車します。乗車したのは1号車で、展望室が付いています。もっとも、今回は後に機関車が付いていたのであまり意味がないのですが…。指定されていた席から機関車が見えるので、それでも臨場感は楽しめました。


 車内では記念乗車証や記念サボが配布されました。

 列車は小田原から先は貨物線を経由、普段は通らない横浜羽沢貨物駅を経由、また新川崎の操車場でも貨物列車に交じって何分か停車していました。途中で貨物線の説明やサロンエクスプレス東京時代からの経歴が放送で交えられます。列車内は相当盛り上がっており、中には「ゆとり」のプラレールを持参してきた家族連れも乗車されていました。

 そして列車は品川に到着。名残惜しいのですがここでお別れです。



 ありがとう「サロンエクスプレス東京」→「ゆとり」!

リゾートしらかみ展示会


 今日は毎年恒例となった上野駅でのリゾートしらかみの展示会。 今年展示されたのは「くまげら」編成でした。

 この「リゾートしらかみ」は秋田駅と弘前・青森駅を五能線経由で結ぶ列車です。快速列車で、「青春18きっぷ」でも乗車できるのですが、車内は観光用にリクライニングシートが並んでいたり、足を延ばせる構造になるグループ用の座席があったり、運転台後に展望用のスペースがあったりします。また、車内では津軽三味線の演奏も行われます。
 この「くまげら」編成のほかに、「橅」編成や「青池」編成もあります。最初は「青池」編成だけだったのですが、徐々にその数を増やしていきました。このイベントでは記念オレンジカードも毎年発売されており、今年は各編成のカード1枚づつ合計3枚の構成となっています。

 展示されたリゾートしらかみの前にはEF65機関車が。以前上野と秋田を結んでいた寝台特急列車「出羽」のヘッドマークつきです。

 また、この展示会は普段「北斗星」が入線する13番ホームで行われるので、当日の「北斗星」は14番ホームに入ってきます。

 このリゾートしらかみの展示会は明日も行われる予定です。時間があったら、また上野を通る用事があったら行ってみてはどうでしょうか。

都営一日乗車券の制度が変更になります。

 3/30の日暮里・舎人ライナーの開通により、都営の一日乗車券の制度が変更されます。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/subway/2008/sub_p_200802291_h.html

 今まで「都電・都バス・都営地下鉄一日乗車券」と言っていた乗車券が「都営まるごときっぷ」と名称変更され、新たに日暮里・舎人ライナーでも使用できるようになります。また、今まで都営一日乗車券の範囲に加え東京メトロ全線と都区内のJR線に乗車できる切符である「東京フリーきっぷ」でも日暮里・舎人ライナーに乗車できるようになります。もちろん前売りで購入した都営一日乗車券・東京フリーきっぷでも日暮里・舎人ライナーに乗車できます。

 日暮里・舎人ライナーも立派な東京都交通局の一員です。今回の一日乗車券の制度変更により、それがより実感できるようになります。

関連ブログ:
「過ぎし日のそよ風 快速・お座敷ブログ号」:東京都交通局の話題2件