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鉄道の設備の限界を示した「夢空間」


 先週土曜日、3/29に「夢空間」のラストランに行ってきました。

 この夢空間は、1989年に現在のみなとみらいで行われた横浜博での展示施設として開設され、終了後は通常の営業車両として、北海道へ行く「夢空間北斗星」などの列車として運転されました。私は小学生の頃に大宮駅でこの車両に出会い、そのインパクトに圧倒された記憶があります。
夢空間寝台車
夢空間ラウンジカー
夢空間食堂車

















 展望式食堂車、ピアノやバーカウンター付きのラウンジ、浴槽付きの寝台車と、至れり尽くせりの設備をつけた車両でしたが、客車であり機関車の減少によって運転しづらくなってきたことや豪華設備に比べて乗車時間が短いことが多いこと、また豪華車両としては「カシオペア」が既に運転されていることなどから、今回引退するに至ったことになります。
 3/29に運転されたお別れ列車は団体形式で運転され、B寝台車を数両連結して夢空間車内を見学できるシステムにする形式となりました。今回私は応募していませんが…。
3/30の新線開業がなかったら予約していたかも。
当日夢空間をけん引したEF81 95号機

 当日はレインボー塗装のEF81 95号機(同じレインボー塗装のEF65に比べると注目度は低いですが…)にけん引され、品川~盛岡を運転いたしました。当日ホームに立っていらっしゃった駅員の方から「廃車回送を兼ねて運転している」と聞いていたので、そのまま戻ってこずに廃車解体かと思ったのですが、きちんと尾久に戻されています。このままどこかに保存してほしいのですが…。

夢空間寝台車車内
夢空間ラウンジカー車内
夢空間食堂車車内


















 今回私は乗車していないので、車内は外から撮影したもののみです。

 夢空間は確かにバブルのあだ花だったのかもしれません。ですが、「鉄道車両」という狭い空間の中での車両設備の限界を示したことは確かでしょう。活用できるスペースが狭いということもあり、食堂車の定員は22名(個室含む)、寝台車の定員は6名とかなり少なくなっています。食堂車やラウンジカーはデザインを凝らすことで高級ホテルに近づけようとする設計者側の苦労が垣間見えます。一方で、鉄道車両の中では最も豪華な寝台車なのですが、与えられたスペースの関係で設備的には広い空間を確保できるホテルと比較するとさほど違いはありません。鉄道車両でホテルと同等の設備をつけようとすると個室3室、定員6名にどうしてもなってしまうということが示され、広い設備を求める現代の需要に応えることが鉄道車両という狭い空間の中では実現が難しくなったことを示したといえるでしょう。その後製造された「カシオペア」は二階建てにして空間の広さと定員の両立を図るようになり、またバスタブも省略されシャワーのみとなっています。これにより、最も豪華な1・2号車の「カシオペアスイート」で8名、合わせて16名の定員を確保しています。

参考ページ:
MSN産経ニュース:【鉄道ファン必見】バスタブ、ピアノ、バーカウンター…超豪華寝台「夢空間」姿消す
古の都~いにしえのみやこ~ さよなら夢空間食堂車車内など、最終日の見学会の様子が写されています。
express-coffee time 夢空間最終列車出発!
撮影ヲタの日々撮り 夢空間
鉄道少年の唄 20年越しの「夢」、引退へ 24系「夢空間」
キハ28の鉄っちゃんブログ さようなら。夢空間。

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